福島未来会議3

福島県キリスト教連絡会との共催で、2012年10月22日~27日、ウクライナ・チェルノブイリを訪問しました。

福島未来会議3 Fukushima furture forum3 チェルノブイリ訪問

2012年10月22日~27日、ウクライナのチェルノブイリを訪問し、「福島未来会議3」を開催しました。

10月22日~27日、福島県の牧師方を主要メンバーにして原発事故を起こしたチェルノブイリがあるウクライナ共和国を訪問しました。FVIからは神田、柳沢が同行し、福島より25年先に事故を起こしたウクライナの方々から学び、福島の未来を考える時とさせていただきました。
現地では当時事故処理を担当した方、被爆した子供を診てこられた小児科医など各種専門家ともお会いでき有意義な訪問となりました。

チェルノブイリ原発事故

1986年4月26日に起きたウクライナ・チェルノブイリ原発事故では、黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉4号炉が炉心溶解・爆発を起こし、核燃料などの80%、有害な重金属放射性物質が飛散。福島の場合、水素爆発は起こしたが格納容器が破壊されなかったために飛散したものは0.0数%に留まり、大部分が敷地内にとどまっていることが大きな違いとの説明を受けました。

事故当初、旧ソ連政府はこの事故のことを公表せず周辺住民の避難措置も取らなかったため、事実を知らされないまま数日間通常の生活を送っていた住民は高線量の放射性物質を浴びてしまいました。 その後、居住が禁止された原発周辺から約16万人が移住を余儀なくされ、現在も、原発から半径30キロ以内の地域での居住が禁止されています。

原発30キロ圏内を訪問

私たち外部からの訪問者は事前に申請し許可をもらい、二箇所の検問所でパスポートチェックを受け、原発近くまで行くことができました。原則的には原発から30キロ圏内には住むことが許されていませんが、移住を拒絶し30キロ圏内に住んでいる方々もいます。この地区に覚悟して留まった人々には健康被害が出ていないとの報告には驚かされました。30キロ圏外の放射線量の比較的低い地域に住んでいる方々の放射能への恐れ・心配・不安などのストレスの方が大きな健康被害をもたらしているとの報告を受けました。

事故当初、旧ソ連政府はこの事故のことを公表せず周辺住民の避難措置も取らなかったため、事実を知らされないまま数日間通常の生活を送っていた住民は高線量の放射性物質を浴びてしまいました。 その後、居住が禁止された原発周辺から約16万人が移住を余儀なくされ、現在も、原発から半径30キロ以内の地域での居住が禁止されています。

立ち入り禁止地区内での食事をするため、被爆量検査を受けてからの入場。

半永久的に放射能汚染を抱え続ける運命

事故を起こした原発周辺では今も毎日3000人が働いています。爆発した原子炉を覆う「石棺」が老朽化し放射能漏れが心配なため、現在はその「石棺」を覆う新たなシェルターの建設が進んでいました。このシェルターもいずれ老朽化することです。そしたら、またそれを覆う新しいシェルターが必要になることでしょう。一旦廃炉した原発でもこのような作業を半永久的に続けていかなければならないとは気の遠くなるようなことです。



放射性核物質の飛散防止が課題です。


2つの市と94の村が強制移住のため廃墟となりました。